茂原市と長生村の犬のこと

茂原市と長生村の犬200匹が殺処分されるという事件で思うことがあり、書き残す。
少しながい文章になる。


■12月25日(火) 20:00 千葉市にて

【第一報】

スカッシュの練習中。
いつも通う接骨院の先生からの電話。ネガティブだがやさしい男。

茂原市のブリーダーが死んだ。残された犬200匹が27日に殺処分される。
接骨院に通う青年が、ボランティアでたくさんの人に声をかけ、犬を配っている。すでに100匹が引き取られている。長生村にもたくさん犬がいる。
そんな内容だった。

「きみには友達が多いみたいだから犬を欲しがっている人を知らないか?」と言われた。
「うさぎがいるし、飼えるわけねえ、そんなよくわからない犬、責任持って人にわたせねえ!」とブチッと電話を切った。

少し考えた。
俺にはなんにもできねえ。
時間もない。
あきらめるしかない。
・・・(-_-)

でも、彼は言っていた。
「君は友達が多いみたいだから連絡した」と。

そういえば・・・犬を欲しがっている人は知らないが、動物愛護をしている友達がいる。俺に知識がなくても友達に知識があればいいんだ!その友達に相談したらネットを使うという。ああ、俺もネットなら!

接骨院の先生に「ネットの掲示板を利用するから情報をくれ」というと次のメールが来た。

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今世話をする人もなく、非常に非衛生的な環境になっているようです。相当臭いそうです。27日には殺処分になってしまうので急ぎです。種類は僕が聞いた中ではコーギー、ボーダーコリー、マメシバ、トイプードルですが、多分他にもいるはずです。ただ、子犬ではないそう(1才くらい)。行けばただで貰えるそうです。可愛そうな環境なので宜しくお願いします。
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バカヤロー、どこに取りに行くんだよ?何匹残ってるんだ?殺処分は本当?そもそも犬は本当にいるのか?
いくつもの疑問が、怒りとともにわいた。彼に問い詰めてもこの情報が限界らしかった。
「こんな漠然とした情報、ネットに流せない」そう思った。

しかし、動物愛護をしている友達に知らせたところ、瞬く間にTwitterなどで情報発信をはじめた。
この行動に勇気づけられた。スピードが大事だ。二日しかない。



■12月25日(火) 23:30
千葉から茂原へ移動。

【1匹でも救えるのなら】

いろいろ思うことがあって、ほっとかないことにした。
ギリギリまであきらめず、100匹が無理でも「1匹でも」救おう。

正確な情報を集めてから、情報発信しよう。どこに行けば引き取れるか、今何匹いるかの情報が必要だ。

時間がない。
早く、正確に。

俺だけが気づいたことがある。
だから、それをする。


12月26日(水) 0:30 茂原市

まず、夜中に犬が本当にいるか確認しにいった。

すごい臭いだった。臭いが体にしみつくようなきつい。死臭、糞尿の強烈な臭い、そして腐った臭いだった。そして嗅いだことのある臭い。犬にとっても、周辺の方々にとって、とてもつらい日々を過ごしていると思った。このままではいけないと思った。
犬の鳴き声はなかったが、近所の知人から情報が回ってきて、真実であることを確認した。

ブリーダーショップ「パンサー」の電話番号は繋がらない、使えない。
長生村のデータもない、調べないと。

警察がパトロールしていて職務質問されてしまった、理由を説明すると解放された。
夜中の2時をすぎていた。



6:00

今日の仕事は休めない。朝から夕方まで、打ち合わせがギッシリだ。

ボランティアで犬を配っている青年の母親は僕の小学校からの同級生だった。
彼女と連絡をとり、茂原市と長生村の残り頭数を確認した。直接行けることのできるように場所も確認した。必要な連絡を現場とつけられるようにした。
彼女は飲み会の時はかなり陽気で適当オーラ全開だが、メチャメチャ頼れる女性だ。コンパニオンクラブの社長だ。

8:30

保健所にも世話になった先輩がいるので殺処分がデマであることを確認した。これが確認すべき情報。
つまり、殺処分までの時間的猶予ができた(^^)

連絡先は責任を持つために自分にした。配ってる方と連絡とれる状況にした。

ここでやっと情報を発信した。
どうやら僕の発信した情報は、デマやチェーンメールでないことと思わせる材料の一つになったようだ。


14:00

しかし、仕事中対応できなかった。県外の問い合わせもあった。そして予想を遥かに上回るスピードで、犬の飼い主が決まった。


20:00

僕経由で欲しいと言われた人に引き渡したかったけど、26日夜20:00には「犬は全頭保護」という情報が入ったんだ。

21:00

酒でも飲むことにした。
友達の集まりに呼ばれていた。

そこで「茂原市の犬200匹が27日処分、飼い主募集」がネットで激しく拡散されていることを知った。
もう終わってるのに・・・

みんなで「火消し」をしないと、という話になった。
Twitterに不馴れな僕は、パティシエをしているという女性に、その場でいろいろ教えてもらい、情報を終息させようとした。

解決はしたが、他にも、いろいろ悲しいことがあって、スッキリしなかった。



■事件後に思ったこと

犬を引き渡すことができなかった方がいて、申し訳なかったなと思う。
でも、みんな、よかったとみんな言ってくれた(^^)



それにしても、本当にニュースは正しいのか?

「27日処分」という部分はデマだったが、これが情報の伝達を加速させた。このデマが付け加わることで、情報拡散が加速することはわかっていたが、嘘を使ってまで人の善意を引き出したくなかった。

全頭保護されたあとでも、Twitterで間違った情報がグルグル拡散していることが、とてもかなしかった。情報を鵜呑みにしすぎる。みんな、何かをしないといけないという気になったんだと思う。しかし、混乱を拡大するだけの情報はダメだと思う。

問題は「その情報は正しいのか?その情報は時間の経過とともに今どういう状況か?」その点を疑問視しないままリツイート(拡散)したことだ。

僕自身も、もっと情報源やデータを正確に出すべきだったと事件が終わってからとても反省した。


■頼みがある

僕は思う。「世の中にはつらく、かなしく、生きることはつらいこと」そんな不安をあおるようなニュースで溢れている。

人は人の幸福より、人の不幸を知ることで幸福を感じるという仕組みがある。だから、悪いニュースのほうがみんなの興味を引く。

ただ、世の中はそんなに不幸なことばかりではない。人間は悪い人ばかりではない。生きることはつらく悲しいことばかりではない。

やさしい人はたくさんいる。人の幸福を自分のことのように喜んでくれる人もいる。困っている人や動物を助けたいと思う人は大勢いる。

今回の一件で、「役に立ちたいと思っている人が大勢いる」と思った。人は必要とされると感じると生きていける。

もし、困っている人や動物を助けたいなら、ずっと遠くの会ったことのない人や動物ではなく、今、隣にいる悩みを抱える人を助けてあげてほしい。そういう人間に気づく人であってほしい。

つらいことがあったら、素直に相談してください。自分がつらいことにさえ気づかない。

気づかない、そこが問題なんだ。



助ける力がある人は弱っている人を支える。もし、弱ったら支えてもらってなんとか前に進む。代わる代わる助け合いながら前に進んでいく。

「頼み」がある。つらそうにしている人や、さみしそうにしている人がいたら助けてやって欲しい。

困難や絶望の中に希望がある。

深く考えて欲しい。

話を聞いてくれてありがとう(^^)




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この話はこれで終わりにする。

僕は、ただのプラモ好きでいたい。次からはまた楽しい記事を書いていきたい(^^)

ヨロシクね~\(^^)/

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